探偵ができること・できないことの境界線!警察との違いや違法行為も解説

探偵業では、主に浮気・不倫調査、素行・身辺調査、人探しなどの業務を行います。尾行や張り込み、聞き込みなどは法律で認められていますが、住居侵入や盗聴など、他法令で禁止・制限される行為が適法になるわけではありません。
この記事では、探偵業でできることとできないことについて解説します。警察との違いや、法律で禁止されている行為についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
そもそも探偵業とは?法律で認められた3つの調査手法

探偵業は、探偵業の業務の適正化に関する法律(以下、探偵業法)に基づいて以下のように定義されている業務です。
他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係るものを収集することを目的として
面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行い
その調査の結果を当該依頼者に報告する
引用:警察庁
調査では、以下の3つの手法が法的に認められています。
- 尾行(びこう):対象者の行動を追跡する
- 張り込み(はりこみ):特定の場所で監視する
- 聞き込み(ききこみ):関係者から情報を収集する
探偵にできる主な仕事
探偵業では、主に以下の業務を行います。
- 浮気・不倫調査
- 素行・身辺調査
- 人探し・所在調査
- ストーカー・嫌がらせ・近隣トラブルの証拠収集
- 企業向けの信用調査
それぞれの業務について解説します。
浮気・不倫調査
探偵の主な仕事1つ目は、浮気・不倫調査です。配偶者やパートナーの浮気・不倫について調査します。
尾行や張り込みをして対象者行動状況を確認し、報告書として依頼者へ報告します。証拠は写真や動画などの形式です。必要に応じて、交際相手との接触状況も記録にまとめられます。
ただし、調査は合法の範囲で行う必要があり、住居侵入や盗聴・盗撮などの違法行為はできません。
素行・身辺調査
探偵の主な仕事2つ目は、素行・身辺調査です。対象者の身辺や素行を調査します。婚約者や子供の交際相手、自社の従業員に不安を感じた場合など、不安を背景に依頼が行われることがあります。
- 従業員の不正や勤務実態を調べたい場合
- 結婚前に婚約者の素性を調べたい場合
- ストーカーの被害を受けている場合
素行・身辺調査は、このような場合に依頼されることがあります。対象者の普段の行動を調べて、行動記録等として依頼者へ報告します。
人探し・所在調査
3つ目は、人探し・所在調査で、家出した家族や長年連絡がつかない友人・知人などを探す調査です。借金の返済から逃げ続けている債務者が対象となることもあります。
人探し・所在調査は、依頼者からの情報をもとに、公開されている情報の調査や聞き込みなどを行い、所在を探す調査です。
ストーカー・嫌がらせ・近隣トラブルの証拠収集
4つ目は、ストーカー・嫌がらせ・近隣トラブルの証拠収集で、ストーカーや嫌がらせを受けている場合や、近隣トラブルに遭っている場合の調査です。
嫌がらせなどに関する情報収集を行い、報告書として依頼者に報告するケースがあります。事案次第では、加害者の特定や、報告書の裁判での採用なども含まれます。
企業向けの信用調査
探偵の主な仕事5つ目は、企業向けの信用調査です。探偵業では、個人向けの調査だけでなく、企業向けの調査を行うこともあります。
企業向けの信用調査は、採用候補者の信用や社員の勤務実態などを調べる調査です。特に金融や顧客の個人情報を扱う企業では重視される傾向にあるようです。
企業向けの信用調査では、対象者に関する勤務状況等の事実関係を確認することがあります。また、営業職の社員に対して勤務中の行動を調査することもあります。
探偵と警察の違い|警察が動けない「民事トラブル」とは
探偵と警察では、役割が異なります。警察の役目は治安維持で、犯罪の予防、捜査、逮捕などが主な目的です。警察は「民事不介入」の原則があるため、一般的には刑事事件を担当します。通報や被害届、告訴を受けた場合に加えて、民事紛争でも犯罪・危険が疑われる場合などには、相談・対応対象となり得ます。
一方で、探偵が扱うのは主に民事トラブルのため、個人や企業からの依頼で調査をすることが可能です。しかし、探偵業者は警察のような公権力を持たず、依頼に基づき適法な範囲で所在・行動に関する情報収集と報告を行う点が異なります。
探偵にできないこととは|法律で禁止されている行為

探偵業務でも、他法令で禁止される行為(住居侵入等)は当然できません。加えて探偵業法上、違法目的利用を知った場合などの実施禁止規定があります。
- 住居侵入・盗聴・盗撮
- 差別につながる調査
- 口座やクレジットカードの残高、借金を調べる行為
- ストーカーや復讐を目的とした行為
それぞれの禁止事項について解説します。
住居侵入・盗聴・盗撮
探偵業務では、個人の権利利益を不当に侵害するような行為はできません。具体的には、以下の行為が該当します。
- 住居や敷地への無断侵入
- GPSや盗聴器を無断で設置
- スマートフォンやSNSへの不正アクセス
- ストーカー規制法に抵触する尾行
- 対象者のスマホに浮気調査アプリを無断でインストール
- 違法に取得した私的な情報を第三者に公開
関連記事:浮気調査で違法となる行為とは?法的処罰の内容と確実に証拠を得る方法を紹介
差別につながる調査
出身地、出生、家柄などの情報について、違法な部落差別や人権侵害の目的で用いることを知ったときは、調査を実施できません。探偵業法では、以下のように定められています。
探偵業者は、当該探偵業務に係る調査の結果が犯罪行為、違法な差別的取扱いその他の違法な行為のために用いられることを知ったときは、当該探偵業務を行ってはならない。
引用:衆議院
口座やクレジットカードの残高、借金を調べる行為
金融機関のデータ照会は違法であるため、本人の同意なしでの口座やクレジットカードの残高、借金を調べる行為はできません。
ただし、「行動調査をした結果、パチンコ店によく通っている」「聞き込みや尾行の結果、借金の存在が判明した」「消費者金融の店舗に入った」など、行動から推測することは可能というグレーゾーンの線引きがあります。
ストーカーや復讐を目的とした行為
ストーカーや復讐といった、犯罪行為を目的とした依頼を受けることはできません。また、DV加害者やストーカーが、被害者の居場所を探すための依頼も、探偵業法やDV防止法の観点から受けることはできません。
ただし、DVやストーカーの被害者から、証拠集めの依頼を受けることは可能です。
まとめ
探偵業者は、依頼に基づき適法な範囲で情報収集・報告を行います。
ただし、調査はあくまでも適法の範囲内で行わなければならず、慎重に実施することが求められます。また、依頼者の調査目的に違法性がある場合も、調査を実施することは許されません。依頼内容を慎重に吟味した上で、法律に基づいて業務を行いましょう。
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