探偵業法違反に該当するケースとは?罰則内容や違反しないために心がけること
探偵業法違反は、探偵業務において法的な規制を破る行為全般を指します。探偵業法に違反した際には罰則が設けられる恐れもあるため、適切な届出を行うことが大切です。
本記事では、探偵業法の基本や違反に該当するケース、罰則について詳しく解説します。遵守すべき法的義務についてもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
探偵業法とは?
探偵業法は探偵業の業務の適正化を目的として、探偵業者が法的義務を遵守することを保証するための法律です。
探偵業法により、探偵業務に携わる全ての人は適切な届け出を行い、調査活動中は不正行為を避けなければなりません。
たとえば、探偵業者は必ず公安委員会に正式な登録を行う必要があります。正式な登録によって、業者は合法的に業務を行う資格を得られ、違法行為や不当な調査方法を使わないよう法的に保護されるのです。
探偵業法違反に該当するケースと違反例
探偵業法違反に該当するケースはさまざまです。具体的な例をまとめると以下の通りです。
無届け営業
都道府県公安委員会への届出なしに探偵業を営んでいる
欠格事由のある者が代表者又は役員をしている
一定の犯罪歴がある者や破産者等が代表者や役員を務めている
名義貸し行為
届出を行った探偵業者が、届出をしていない者に自己の名義を使用させる
人の生活の平穏を害する行為
正当な理由なく、人の住居等の平穏を害するような調査を行う
誓約書の交付を受ける義務違反
依頼者から探偵業務の適正な実施に関する誓約書を受け取らない
重要事項説明義務違反
依頼者に対し、調査の目的や方法、料金等の重要事項を説明しない
契約の内容を明らかにする書面(契約書)の不交付・不備
依頼者に対し、契約内容を明記した書面を交付しない、または不備のある書面を交付する
犯罪への加担・差別調査
犯罪行為に加担したり、人種・信条・性別等を理由とする差別的な調査を行う
無届け探偵業者への業務委託
届出をしていない探偵業者に調査業務を委託する
守秘義務違反
正当な理由なく、依頼者や調査対象者の秘密を漏らす
探偵が顧客の同意なしに個人情報を集めると、盗聴や盗撮に該当してしまうため法律違反となります。届出後の業務内容や広告に対し、虚偽があってはならないとも定められているため、注意が必要です。
探偵業法に違反した際の罰則とは?
探偵業法に違反すると、以下の罰則が設けられるため注意しましょう。
- 懲役や罰金が課せられる
- 営業停止・営業廃止になる場合もある
それぞれ詳しく解説します。
懲役や罰金が課せられる
探偵業法違反で懲役刑や罰金は、重大な違反が発覚した際に課せられます。
たとえば、都道府県公安委員会による営業停止命令に違反した人は、最高で1年の懲役または100万円以下の罰金が科されます。
軽い違反だったとしても最低で30万円以下の罰金が課せられるため、違反行為をしていないか十分な注意が必要です。
営業停止・営業廃止になる場合もある
探偵業法に基づく罰則の中でも、営業停止や営業廃止が最も重い罰です。
探偵業者が法律で定められた適切な届出を怠ったり、重大なプライバシー侵害や詐欺行為を行ったりした場合に科されることが多いです。
たとえば、顧客の詳細な個人情報を不正に販売した業者に対して、公安委員会は業務を停止させることが可能です。処分により、違法行為を行った業者は一定期間、または完全に業務を行うことが禁止されます。
探偵業法違反に該当しないために心がけること
探偵業法に違反してしまうと、探偵として活動ができなくなる恐れもあります。
違反行為に該当しないためにも、以下のポイントを抑えておきましょう。
- 探偵業開始届出書を提出する
- 違法性のある調査は受け付けない
- 調査方法に注意を払う
- 調査結果の取り扱いに注意する
- 信頼に足る探偵業者と組む
それぞれ詳しく解説します。
探偵業開始届出書を提出する
探偵業を始める前には、探偵業開始届出書を提出することが法律で義務付けられています。
届出によって、業者が法規を守っていることが公的に記録され、適切な監督の下で業務が行われることが保証されます。
新たに業務を始める探偵は、営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会に対して、必要書類を添えて届出を行わなければなりません。
違法性のある調査は受け付けない
探偵業者は法律を守り、倫理的な基準に沿った調査のみを引き受けましょう。
違法性のある調査とは、依頼人からの強引な要求による不当な盗聴や不法侵入、個人情報の不正入手などが含まれます。プライバシーの侵害に該当する調査も違反の対象となるため、業者は依頼内容を厳しく審査し、違法な要求を断ることが大切です。
調査方法に注意を払う
探偵業務を行う際、調査方法には法的に許可された技術や手段を用いるべきです。
たとえば、公共の場所での撮影や情報収集は許可されていますが、個人の住居や非公開のデータへのアクセスには法的な制限があります。
探偵は法的制約をよく理解し、任務を遂行する際には常に法律の範囲内で行動することが求められます。
調査結果の取り扱いに注意する
調査で得られた情報の取り扱いには、慎重な対応が求められます。
探偵は収集したデータを安全に保管するためにも、関係者以外の第三者への無断での情報提供をしてはいけません。
情報の漏えいは顧客の信頼を失うだけでなく、個人情報保護法違反にも問われる可能性があります。データは加工や分析を行う最小限の関係者のみがアクセスできるようにし、使用後は適切に破棄することが重要です。
信頼に足る探偵業者と組む
信頼できる探偵業者の選択は、適法な調査を保証する上で非常に大切です。
信頼性の高い業者は通常、法令によって定められた規定に従って業務を行います。
業者選びの際には、過去の実績や顧客からの評価、提供するサービスの透明性を判断基準にすると良いでしょう。信頼できる業者は、トラブル時に即対応してくれるため、顧客との間で起こる問題も最小限に抑えられます。
まとめ|探偵業法違反に注意をし適切な調査を行おう
探偵業法に違反すると、罰金や懲役、仕事の停止などの罰則が設けられます。探偵業としての活動にも悪影響を与えてしまうため、法律を守って正しいルールで仕事をすることが大切です。
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信頼に足る探偵をお探しの際に、ぜひ活用してみてください。