探偵業者をつなぐマッチングサイトYANBON(ヤンボン)

HOME | コラム | 援助交際は浮気になる?調査のポイントと注意点
公開日:2022.06.24 最終更新日:2022.07.15

援助交際は浮気になる?調査のポイントと注意点

浮気調査を行っていると、浮気調査の調査結果として稀に起こるものとして「出会い系サイトでの援助交際」というのがあるのです。

浮気を疑い、浮気相手との証拠写真を撮影するために調査をしていると何となく、釣り合わない二人が接触してラブホテルに直行する!様子からすると明らかに「援助交際」というような状態ですよね。
2人の中に恋愛感情が無くても、依頼者にとっては関係ありません。
そもそも援助交際は浮気になるのか?その法的根拠と証拠集めについて詳しく解説していきます。

目次

援助交際は浮気になる?

援助交際は浮気になる?

そもそも、援助交際は浮気に該当するのでしょうか?また、近年流行し問題となっている「パパ活」の場合はどうでしょうか。

援助交際やパパ活が法的に浮気として認められるかどうかは、どのような証拠を入手したかによって左右されます。

1990年代 、援助交際という言葉が世に広まりました。その名称には、あたかも「援助してもらうための交際」という印象がありますが、若い世代の女性、主に女子学生の素人売春がその実態です。

もし夫が援助交際をしていたら、妻としては「浮気をされた。絶対許せない。」という思いで頭がいっぱいになることでしょう。たとえ援助交際という名称だったとしても、それは浮気なのだから許せないと思うのは当然です。

実際のところ、援助交際は浮気に該当するのでしょうか。

 「不貞行為」が認められる証拠が重要

浮気に該当するかどうかを判断する上で重要なのは、不貞行為の有無です。

不貞行為を立証できる証拠があれば、浮気として認められる可能性は高いでしょう。

たとえば、不貞行為があるに違いないと確信していたとしても、相手がそれをかたくなに否定すれば、話し合いは平行線をたどるだけです。そうなると裁判で訴えて、浮気の認定や慰謝料の支払いなどを求めることになります。

しかし、援助交際の場合は相手が18歳未満ということもよくあります。もし18歳未満だと知っていた場合、児童買春罪や児童ポルノ所持罪(児童買春・児童ポルノ禁止法)、さらに青少年健全育成条例違反に問われるため、なかなか認めにくい状況になることが多いのです。

法律における不貞行為の基準

「不貞行為」と言われるものは、刑法や民法などの法律の条文として定められているわけではありません。ただ民法に定められた「離婚を訴えることができる要件」の一つに「配偶者の不貞な行為」との記述があるのみです。

しかし、夫婦間には一夫一婦制の観点から互いに貞操義務があるものとみなされていて、これに反する行為が不貞行為であるとの法解釈がなされています。

そして、具体的に不貞な行為とは何をすることなのかについては、判例によって「自由意思にもとづく、配偶者以外の者との性的関係」と結論づけられ、性交渉に限定されています。

パパ活は浮気になる?

世の中には援助交際に類似した「パパ活」という言葉があります。近年では援助交際よりも、むしろこの「パパ活」という言葉の方をよく耳にするかもしれません。

本来の意味は、食事やお茶に付き合うと金品をくれるような金払いのよい男性をパパと呼んで、「継続的に交際できるパパ」を探す活動のことです。

しかし、援助交際とパパ活はその意味を混同して使われることもありますので、ここでは性行為のある方を援助交際、性行為のない方をパパ活と呼ぶことにしましょう。

そして、夫がパパ活で若い女性と食事やデートをしていた場合はどうなるのでしょうか。

性行為がなければ慰謝料請求はできない

性行為がなければ慰謝料請求はできない

依頼者にとっては援助交際であれパパ活であれ、夫が「見知らぬ若い女にお金を払ってまで交際をしている」ことを知って、平然としていられる人は少ないでしょう。慰謝料を取ってやりたいと思うのが普通です。

しかし、不貞行為に該当しない限り、誰と交友関係を持とうが自由です。夫に女性の友人がいても、法的に全く問題はありません。

したがって、どれほど不愉快だったとしても、食事やデートだけで性行為のないパパ活は不貞行為とはみなされず、慰謝料を請求できる法的根拠がありません。

援助交際による浮気の証拠

どこで一緒に食事をしていた、どこで待ち合わせをして会っていた、このようなことを示す証拠はほとんど役に立ちません。親しく何度も会っていたとしても、それは法的に浮気にはならないのです。

必要なのは、性行為そのものを示す、または性行為があったと推認できる証拠です。さらに「性交類似行為(性行為でなくてもそれに準じる行為)」も、この条件に含まれます。

そこで、具体的に何が証拠として有力か、どのように手に入れるのかなどを解説していきましょう。

メールやチャットの履歴

メールやチャットの履歴

援助交際の場合、会うための連絡は、ほとんどスマホを使って行われています。連絡手段は、SNSなどのコミュニティーサイトやマッチングアプリ、そしてメールです。スマホの中身を見ることができれば、援助交際に関係する多くの会話が見つかるでしょう。

その中で、日常的な会話は全て役に立ちません。援助交際の約束や金額の交渉などが隠語で語られていたり、性行為があったと推測されるような会話が有力です。そのようなメールやメッセージを見つけたら、その画面を表示したスマホごと写真に納めておくとよいでしょう。

また、性交渉の最中を撮影したような写真や動画が見つかるかもしれません。もし見つかればとても強い証拠です。

ほとんどの場合、1度や2度ではなく何度も性交渉があると推測されます。根気よく探せば複数の証拠を見つけ出せるでしょう。

カーナビの履歴

意外なところでは、カーナビの履歴が役に立つ場合があります。

浮気相手の自宅付近や通っている学校付近に目的地設定された履歴が複数あったり、ラブホテルを目的地にしている履歴が残っていたりする可能性があるので丁寧にチェックしておきましょう。

それだけでは証拠として十分とはいえませんが、他の証拠(性交渉を推測させるメールやチャットの内容など)との裏付けとなり、浮気をした痕跡とみなされることもあります。

たとえば、証拠となるメールやチャットの日時とカーナビ履歴の日時が符合すれば、その日はどんな行動があったのかを推測するに十分です。

ラブホテルに出入りする写真

ラブホテルに出入りする写真

ラブホテルは、性行為を目的としたホテルであると一般的に認められており、裁判でもそれは同様です。つまり、一緒にラブホテルに入ったなら、そこで性行為があったとみなすわけです。

ただし、ラブホテルに入ってもすぐに出てきた場合、「ホテルに入ったが何もしなかった」と主張できます。そこで、それなりの時間(40分以上)を過ごしていたことを証明するため、滞在時間がわかるように撮影した動画などが最も有力な証拠です。

その他、性交渉の証拠となるアダルトグッズなど

コンドームやローションがターゲットのバッグから見つかったら、それは性交渉を思わせる手がかりです。ただし、それが依頼者以外に使われたことを示さなければ意味がありません。

コンドームやローションがあるなら、気づかれないように小さな印を付けておけば、使用後に新たに買って補充したとしてもわかります。

ただし、何らかの性的な行為があることを示せても、浮気相手との性行為で使用したことを立証するには弱く、他の証拠との組み合わせが必要です。

まとめ

援助交際は一般的な不倫と同様に不貞行為があれば浮気とみなされる可能性が高くなります。

ただし、性交渉のないパパ活の場合は不貞行為にはならず慰謝料も請求できません。

不倫を疑って調査を始めてもそれが援助交際出会った場合、一般的な不倫の調査よりも警戒され証拠を掴みにくいこともあるため、慎重に調査していきましょう。