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公開日:2022.09.15 最終更新日:2022.09.08

探偵が浮気調査をすすめるときに注意したい住居侵入罪

浮気調査は探偵業務のひとつです。

浮気を疑う依頼主が自分で証拠集めをするのは精神的にも辛く、方法が分からないことから探偵に依頼しますが、証拠集めの方法次第では違法性を問われることになります。

なかでも住居侵入罪は探偵が仕事をすすめるなかで留意すべき重要なポイントです。

ここでは住居侵入罪だけでなく違法性のある調査方法など、浮気調査をする上で注意したい点についてご紹介いたします。

目次

住居侵入罪とは?

住居侵入罪とは?

住居侵入罪とは刑法第130条前段に規定されているように、正当な理由なく人の住居などに侵入することで成立する犯罪です。

対象となるのは住居・邸宅・建造物などですが、住居とは人が寝起きや食事など日常生活を営む場所のことです。

住居というと屋内をイメージしがちですが、屋内に限らず住居者が使用する土地であれば庭や屋根でも住居と認められます。

マンションにおいては専有部分を住居、ベランダや階段などの共有部分は邸宅と判断されることが一般的ですが、居住空間に近いと判断されれば住居と解釈されることもあります。

また寝泊まりするために一時的に利用するホテルや旅館など、他人が宿泊している客室も住居として判断されるので調査のために立ち入ると住居侵入罪が成立します。

対象となる邸宅・建造物とは?

邸宅とは住居を目的として建てられた建築物のことで人が住んでいない空き家や別荘、それに隣接する庭などを含む敷地のことです。

建造物とは学校や商業施設、会社やその敷地内など住居以外の建物と敷地のことで、艦船とは人が居住できる規模の艦艇や船舶のことをいいます。

<ケース別>浮気調査で探偵が気を付けるポイント

<ケース別>浮気調査で探偵が気を付けるポイント

探偵として浮気調査をするには、住居侵入罪や軽犯罪法など法律に抵触することなく追跡調査をすすめることがポイントになります。

例え浮気の証拠であっても、違法な行為により掴んだものであれば裁判になったときに認められないことがあります。

ここでは住居侵入罪など法律違反を成立させずに証拠を掴むにはどういった方法があるのかについて、ケース別に注意点を織り交ぜながら紹介します。

ターゲットの部屋番号を突き止めたい場合

浮気調査でターゲットを尾行する場合、マンション内にまで尾行を続けると住居侵入罪になります。

特にオートロックマンションの場合は部屋を突き止めようとオートロックをかいくぐれば、住居侵入罪が確定します。

オートロックでない場合は共用部分への立ち入りがすぐに問題になることはないかもしれませんが、住人や管理人に不審人物として警察へ通報されることもあります。

法律に抵触せずにターゲットの部屋を突き止めたいときは、マンションの窓が見えるところで待機、監視し、ターゲットの帰宅に合わせてどこの部屋に灯が付くのかを確認することで部屋番号を確かめることができます。

ターゲットの車にGPSをつけたい場合

探偵が浮気調査をするときに車にGPS発信機を仕掛けるケースがありますが、取付けるために敷地内に入れば住居侵入罪になります。

また探偵が依頼主に頼んでターゲットの車にGPSを取付けるのはプライバシーの侵害を追求される可能性があり、取付けるときに車に傷ができたり壊したりした場合は器物損壊罪に問われることになります。

さらにGPSによる追跡がターゲットに不安を与えるつきまとい行為として認められれば、迷惑防止条例やストーカー規制法に抵触することもあります。違法性があるということになれば裁判になった場合、せっかく集めた証拠も証拠として認められない可能性があります。

浮気相手と会っている証拠をつかみたい場合

浮気調査をするときの違法性のない調査方法に、張り込みと尾行、聞き込みがあります。

張り込みはターゲットの動きを見張り続けることで、尾行は相手の行動を探るため気付かれないように後をつけることです。

聞き込みはターゲットの情報を周囲から得ることで、これらは探偵業務として認められています。ただし尾行の際に相手に不安もしくは迷惑をかける、つきまとうといった行為をした場合は犯罪になるので、あくまでもターゲットに気付かれないことが大切です。

これらの調査によってラブホテルへ入る写真を撮影したり、ラブホテルから出る写真を撮ることに問題はないのか?ということですが、犯罪行為ではないので浮気の有力な証拠になります。

ただしホテルに入って撮影する、ホテルの室内をのぞき見るといったことは犯罪行為です。

ホテルに入れば住居侵入罪になり、室内を勝手にのぞいて不貞行為を撮影すれば衣服をつけないでいるような場所を密かにのぞいたとして軽犯罪法に抵触することになります。

写真撮影のポイントはターゲットの顔をはっきりと写すこと、複数回にわたる浮気現場の写真を用意することです。

不貞行為があるという事実をを証明するには継続的な関係を証拠とする必要があり、そのためには写真も複数枚必要になります。1度だけでは証拠として不十分で浮気と認められないケースもあります。

まとめ

今回は住居侵入罪や違法性のある調査方法など、浮気調査をする上での注意点についてご紹介いたしました。

浮気調査は、依頼主からの情報に基づき探偵業法で認められた調査方法で証拠集めをしますが、一歩間違うと違法行為につながる可能性があります。
違法性が高いと分かっている方法で調査をおこなうことは、その会社の調査能力や信頼性を損なうだけでなく依頼主をトラブルに巻き込むことになります。

非合法な手段で調査を簡単にすすめることは考えずに、法律を守った上で証拠を入手することが大切です。