探偵になるには資格が必要?役に立つ資格や探偵に向いている人を解説

「探偵になるには資格が必要?」「探偵として成功するにはどんなスキルが必要?」などと気になっていませんか?
探偵になるための国家資格は存在しませんが、公安委員会への届出が必要です。また、さまざまな資格やスキルを持っていると、探偵としての信頼と業務の質が向上します。
本記事では、探偵になるための方法届出にあたっては、探偵業の業務の適正化に関する法律に基づく要件を満たさなくてはいけません。や役に立つ資格などについて解説します。
探偵に向いている人や、探偵になる上での注意点についてもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
探偵になるための必須資格はない
探偵業を始めるために、国家資格は必要ありません。ただし、公安委員会への届出は必須となります。
届出にあたっては、探偵業の業務の適正化に関する法律に基づく要件を満たさなくてはいけません。また、探偵業を営むには、法律や倫理に関する知識、調査技術などの実務能力が必要です。
スキルは経験や独学、専門的な訓練を通じて習得できます。
【注意】探偵業の届出は必須

探偵業を始めるには、公安委員会への届出が必須です。届出は営業開始の前日までに行う必要があり、管轄の警察署を通じて行います。
探偵業を始めるために必要な届出手順は以下のとおりです。
- 必要書類の準備
- 「探偵業開始届出書」の作成
- 管轄警察署へ届出の提出
- 標識の作成と掲示
届出には身分証明書や誓約書、探偵業務の内容を記載した書類などが必要です。
届出後は、法令に定める標識を作成し、営業所の見やすい場所に掲示する必要があります。
詳しい探偵業の届出手順や必要書類、かかる費用を知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:探偵業の届出手順まとめ|必要書類、届出にかかる費用
探偵になるための具体的な方法
探偵になるには、主に以下の2つの方法があります。
- 探偵事務所に就職する
- 個人事業主として活動する
ここでは、探偵になるための具体的な方法について解説します。
探偵事務所に就職する
探偵事務所に就職することで、すぐに探偵として働くことが可能です。
また、探偵になるために資格は不要で、スキルや経験があれば探偵として活躍できます。
しかし、未経験の方はスキルや経験がなく、最初から探偵として活躍するにはハードルが高いです。
そのため、探偵事務所へ就職し、探偵としての経験を積むことは、現実的な選択肢といえるでしょう。
しかし、探偵事務所によっては思ったような業務ができない場合や、労働条件が合わない場合があります。
このような就職後のミスマッチを防ぐために、求人票で条件や業務内容をよく確認し、面接で気になる点を質問しておくと良いでしょう。
個人事業主として活動する
個人事業主として探偵になることも可能です。
注意点として、個人事業主として探偵活動をするには、警察署を通じて公安委員会へ開業の届出が必要です。
個人事業主のメリットとして、スキルや経験によって高収入を狙えることや、業務量を調整することが可能なため、自由な時間を確保することができます。
しかし、活動初期は依頼が少なく、収入が安定しない可能性があります。
また、基本的に業務を一人で行うため、業務範囲に限界を感じる場面もあるでしょう。
そのため、最初は探偵事務所と業務委託契約を結び、調査員として探偵の経験を積んだり、研修やセミナーでスキルや知識を身につけたりすることがおすすめです。
関連記事:探偵の業務委託を請け負う時の注意点を解説!仕事を獲得する方法も紹介
探偵の仕事内容
探偵の仕事内容には、主に以下のようなものがあります。
- 浮気・不倫調査
- 人探し
- 信用調査
- ストーカー・嫌がらせ対策
- 企業調査
依頼内容としては、浮気・不倫調査や人探し、信用調査の案件が多く、聞き込みや張り込み、尾行による調査がメインの業務になります。
そのため、アニメや映画にあるような、推理を展開して犯人を逮捕するような業務は基本的にありません。
探偵に役立つ民間資格を一覧で紹介
探偵になるために資格は不要ですが、民間資格を取得することで、スキルや知識を身につけることができます。
また、資格を持つことで信頼性が高まり、案件獲得に繋がることも期待できます。
以下の表は、探偵の主な民間資格の情報をまとめたものです。
| 受験費用 | 試験内容 | 試験に必要なもの | |
| 探偵業務取扱主任者 | 6,000円 ※令和6年度時点 | ・60分の講習 ・90分の試験時間40問、5択方式 | ・受験票 ・筆記用具 |
| 上級探偵調査員資格 | 願書の請求費用:32,400円 受験費用:216,000円 | 1.筆記試験(2時間以内 択一式約100問) ※70%以上正答が必要 2.技能試験(尾行調査、パソコンの知識、カメラ、写真、ビデオの取り扱い)※講習を含む 3.面接試験、信用調査一式(本人の委任状が必要) | ・筆記用具一式 ・探偵業の届出証明書原本(後日確認可) ・印鑑 ・写真付き身分証明書(免許証又は写真付き住民基本台帳カード) ・自分が利用しているビデオカメラ一式 ・既探偵業経験者は、調査報告書(個人情報や目線を入れた実録サンプル) |
| 探偵調査士 | 願書の請求費用:10,000円 受験費用:200,000円 | ・筆記試験(2時間以内 択一式約50問)※90%以上の正答が必要 ・技能試験(尾行・張り込みに関する技能、カメラ、ビデオの取り扱い) ※講習を含む | ・筆記用具一式 ・探偵業の届出証明書原本(コピー可) ・印鑑 ・写真付き身分証明書(免許証など) ・使用又は使用を予定しているビデオ及びカメラ一式 |
探偵業務取扱主任者
探偵業務取扱主任者は、探偵としての専門性を証明する民間資格です。
資格取得には法律知識や調査技術、倫理などの幅広い分野の学習が必要です。
試験に合格することで、探偵としての基本的な能力が証明されます。
上級探偵調査員資格
上級探偵調査員資格は、社団法人探偵協会が運営している資格で、筆記試験、技能試験、面接試験があります。
この資格の試験では、探偵に関する深い知識や、尾行や撮影など、幅広いスキルが求められます。
合格後は社団法人探偵協会の加盟員になる資格も得ることができ、スキルアップやサポートを受けることが可能です。
参照:社団法人探偵協会
探偵調査士
探偵調査士は、NPO非営利活動法人東京都探偵業協会が運営する資格です。
探偵業法などの法律に関する知識や聞き込み、張り込み、尾行などのスキルが問われる試験内容になっています。
筆記試験と技能試験があり、合格すると調査や法律に関する知識と調査スキルがあると認められます。
その他の探偵に活かせる資格やスキル

探偵業務を効果的に遂行するには、様々なスキルが役立ちます。ここでは、持っておくと探偵業に活かせるスキルを紹介します。
自動車運転免許
自動車運転免許は、探偵業務において非常に重要な資格です。尾行や張り込みなどの調査活動では、機動力が不可欠だからです。
運転技術が高ければ、対象者を見失うリスクを減らし、効率的な調査が可能になります。長時間の張り込みにも対応できるため、調査の成功率が向上します。
パソコンスキル関連資格
パソコンスキルは、現代の探偵業務において不可欠です。
情報収集やデータ分析、報告書作成など、多くの業務でパソコンを使用します。
MOS(Microsoft Office Specialist)やITパスポートなどの資格を取得することで、効率的な業務遂行が可能になります。
とくに、Excelを使用したデータ分析やWordでの報告書作成能力は重要です。
写真撮影関連資格
写真撮影技術は、証拠収集において重要なスキルです。
カメラの操作技術や構図の知識をもてば、より説得力のある証拠写真を撮影できます。
フォトマスター検定などの資格を取得すれば、撮影技術の向上と信頼性の確保につながります。
とくに、暗所や動きのある被写体の撮影技術は重要です。
法律関連資格
探偵業務を行う上で、法律知識は不可欠です。
探偵であれば、個人情報保護法や探偵業法などの関連法規を最低限理解しておく必要があります。
行政書士や個人情報保護士などの資格を取得すれば、法的な観点からの業務遂行が可能になります。結果、違法行為を避け、適切な調査を行うことが可能です。
張り込みや尾行スキル
張り込みや尾行は探偵業務の基本スキルです。
実践を通じて磨かれるスキルで、長時間の集中力や観察力、状況判断能力が求められます。
張り込みを実施する際には、周囲の環境に溶け込む能力や長時間の待機に耐える体力が必要です。
また、尾行では対象者に気づかれないよう距離を保ちつつ、追跡する技術が求められます。
探偵に向いている人
探偵には以下のような人が向いています。
- 道徳的に正しい行動を取れる人
- 体力があり精神的に強い人
- 注意力と分析力がある人
ここでは、探偵に向いている人の特徴を解説します。
道徳的に正しい行動を取れる人
道徳的に正しい行動を取れる人は、探偵に向いています。
探偵は探偵業法や個人情報保護法など、守らなければならない法律が多く、常にモラル的に正しい行動を取ることが重要です。
また、デリケートな情報を取り扱うため、たとえ親しい家族や友人であっても、情報を漏らさないプロ意識がとても大切になります。
体力があり精神的に強い人
体力があり、精神的に強い人は探偵の素質があります。
探偵は尾行や張り込みで、長時間対象者を観察しなければなりません。
そのため、対象者に気づかれないようにしながら、長時間同じ場所に居続けたり、尾行したりする体力が必要です。
さらに調査現場では、衝撃的な場面を目撃したり、思わぬトラブルが発生したりすることがあります。
このような時でも精神的に動じず、冷静でいられる能力も必要不可欠です。
注意力と分析力がある人
探偵には、注意力や分析力が求められます。
調査現場では、一瞬目を離して対象者を見失うリスクや、対象者に尾行に気づかれるリスクがあります。
このようなリスクを回避するために、注意力が必要です。
また、対象者の些細なしぐさや行動をも逃さないようにするため、注意深く観察する能力も大事です。
さらに、集めた情報から対象者の行動パターンを分析することで、効率良く証拠や対象者にたどり着くことができます。
このような分析力もあると、探偵として活躍できる可能性が高まるでしょう。
探偵になる上での注意点

探偵業を営む場合、以下の点には注意しましょう。
- 欠格事由に該当していないか確認する
- 法的要件を遵守する
- 個人情報の取り扱いに注意する
詳しく解説します。
欠格事由に該当していないか確認する
探偵業を始める前に、欠格事由に該当していないか確認しましょう。欠格事由には、一定の犯罪歴や破産歴などが含まれます。
具体的には、拘禁刑以上の刑に処せられた者や、暴力団員、探偵業法の違反で処罰を受けた者などが該当します。欠格事由に該当する場合、探偵業を営むことはできません。
欠格事由の確認は自己申告だけでなく、必要に応じて公的機関での証明書の取得も検討しましょう。
法的要件を遵守する
探偵業務を行う上で、関連法規の遵守は絶対条件です。併せて、探偵業法や個人情報保護法、刑法などの理解が不可欠です。
違法な盗聴や盗撮、住居侵入などの行為は厳禁であり、探偵業法違反だけでなく、刑事罰の対象にもなります。
他にも、依頼者との契約時には書面での契約締結や重要事項の説明など、法定の手続きを行うことが大切です。
法令遵守は探偵としての信頼性を高め、長期的な成功につながります。
個人情報の取り扱いに注意する
探偵業務では多くの個人情報を扱います。情報の適切な管理と保護は、探偵の重要な責務です。
個人情報保護法に基づき、収集した情報の利用目的を明確にし、目的外での利用は決して行ってはいけません。
情報の漏洩や紛失を防ぐため、適切なセキュリティ対策を講じる必要があります。
個人情報の取り扱いに関する社内規定を設け、定期的な研修を行うことも重要です。
探偵の資格に関するよくある質問
探偵の資格に関するよくある質問をまとめました。
気になる質問がある方は、参考にしてください。
探偵の資格の難易度は?
探偵の資格の難易度は、資格によって違います。
一般社団法人日本探偵業務認定調査士連盟が運営する、探偵業認定調査士認定試験では、学科試験はそれほど難しくなく、実技試験はかなり難しいと記載されています。
また、全国探偵調査士養成所の探偵調査士養成講座では、探偵調査士の2級の合格率が95%、探偵調査士1級の合格率が90%と、合格率が高めです。
このように資格によって合格率や基準が異なるため、公式サイトで合格率や試験内容などをよく確認し、自身のレベルに合った資格を受験すると良いでしょう。
探偵学校で資格は取得できる?
探偵学校で資格は取得できます。
探偵学校には、資格取得や独立、開業など、目的に合わせた様々なコースが用意されています。
そのため、まずは入学する目的を明確にし、自分に合った学校を選ぶことが大切です。
まとめ|探偵業で資格は役に立つ
探偵業を始めるために、国家資格は必要ありませんが、様々な資格やスキルを持てば業務の質と効率が大幅に向上します。
法律知識や調査技術、情報管理能力など、幅広い能力が必要です。
資格やスキルを習得することで、依頼者からの信頼度が高まり、より多くの仕事を獲得できる可能性が増します。
ただし、スキルの習得には時間がかかるため、依頼範囲を増やしたい場合は別の探偵と協力して依頼をこなす方が効率的です。
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